症状が落ち着いているときであれば、それほど気を遣うことはありません。
いろいろと禁止され「あれは食べちゃいけないんだ」と思ってストレスに感じることの方がよくないといいます。
ただ「これを食べた後は調子がよくない」と自覚のあるものについては避けた方がいいと思います。
炎症が再燃しない状態をいかに保つかという寛解維持療法では、薬をやめるとまた再燃する人もいますし、そうでない人もいます。
個人差がありますが、寛解維持療法では、最低1年間は薬を続けることが必要です。
小さな子どもは症状を表現することがうまくできないことも多く、本人と親とともに理解、ケアしていくことが必要です。
また、周囲ということでは、特に学校の先生などに病気のことを理解しておいてほしいと思います。
潰瘍性大腸炎とクローン病では、気をつける点も異なるのでそれぞれに分けてお答えします。
活動期でなければ特に制限はありません。
気になるときは脂肪分の少ない赤身肉を選ぶようにしましょう。
鶏肉に限らず、腸に炎症がおさまっていれば豚肉・牛肉を食べても構いません。
但し、脂肪の多い食事は腸に負担をかける可能性があるので、脂肪の少ない柔らかい部位(鶏肉は皮なし、牛肉や豚肉はもも、ヒレなど)を選び量を控えるようにしましょう。
挽き肉は比較的脂肪が多いので、気をつけましょう。
※炎症の数値が高い時や、症状がある場合(腹痛・下痢など)は医師・看護師・栄養士の指示に従いましょう。
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維に分かれます。
水溶性食物繊維のペクチンは、便中の水分を吸収し、下痢を軽減するといわれています。
バナナ、リンゴ、桃などの果物はペクチンを多く含んでいます。ここでは、不溶性食物繊維について取り上げます。
寛解期であればあまり気にしなくても良いでしょう。
ただし、過剰摂取や体調に変化があるようでしたら控えましょう。
寛解期で狭窄のない方は、あまり気にしなくて良いでしょう。
狭窄のある人は、ごぼう、はす、とうもろこし、ふき、ぜんまい、きのこ類などの繊維の多いものは避けましょう。
こんにゃく、しらたきも同様です。
活動期には控えた方がよいという意見が多いですが、寛解期で狭窄がない場合は神経質になることはありません。
しかし、狭窄がある場合や症状が気になる場合は、繊維の多い食品は控えるようにします。
食べる際は、良く煮て柔らかくする、小さく切る、ミキサーなどで細かくするなど調理法を工夫しましょう。
可能です。ワクチンを接種することは、インフルエンザを予防するために有効であり、IBDという持病を持っていて、特にステロイド(プレドニン®)、アザチオプリン(アザニン®)、6-MP(ロイケリン®)、インフリキシマブ(レミケード®)やアダリムマブ(ヒュミラ®)、タクロリムス(プログラフ®)などの免疫を抑える治療を受けている方は、感染を予防するために接種しておくことが望ましいです。
ただし、これらの免疫抑制治療中の方ではワクチンの効果が落ちることも考えられます。
他のワクチンについても、IBDではない方と同様に接種することが原則ですが、生ワクチンについては、免疫抑制状態にある場合の接種は通常できませんので、かかりつけの医師に必ず御相談下さい。
治療に使用する薬剤の危険性よりも病気が再燃することが妊娠・出産への悪影響につながるという考え方が一般的です。
IBDが落ち着いた状態(寛解期)であれば、奇形なども含め妊娠・出産への悪影響が増えることはないと考えられます。
病気が再燃している状態(活動期)では、一般に女性は妊娠しづらくなる可能性があり、また妊娠した場合でも、流産や早産のリスクが若干高くなります。
低出生体重児のリスクも高くなります。挙児希望がある場合は、主治医と相談し計画的に妊娠し、妊娠中も通院を継続してください。
IBDに使われる薬は安全性が高いものが多く、胎児への安全性が確認されている薬も多くあります。
しかし、一部変更した方がいい薬剤もあるため、主治医と相談しましょう。
薬の影響を恐れて治療を中断してしまうと、かえって病気が再燃し妊娠の継続が困難となる場合もあるので、自分で判断して薬を中断することだけはしないでください。
もう少し詳しく知りたい方は、「知っておきたい 基礎知識 Q&A -妊娠を迎える炎症性腸疾患患者さんへ-」をご参照ください。
発症期間について特に制限はありません。
症状により使える、使えないということも原則ありませんが、患者さんの状態によっては適、不適があり、ご相談しながら決定していくことになります。
虚血性大腸炎は突然の腹痛と下血を特徴とします。
大腸の一部で血液の流れが悪くなることによって起こります。
若い女性の方で便秘のひどい方に時にみられます。
また、糖尿病の方、血液が凝固しやすい方や過去にお腹の手術を受けている方などでもみられます。
しかしながら原因不明の場合も多くあります。
『デキストリン』はデンプンの一種で、その中の難消化性部分だけを抽出したものが『難消化性デキストリン』です。
したがって、原材料名に『デキストリン』が記載されていても、購入して問題ないと思います。
IBD(炎症性腸疾患)の患者さんがバリウム検査を行う際、通常大きな影響はありません。
特に寛解期の方はバリウム検査を受けても問題ありません。
検査後の下剤によって一時的に下痢が起こることはありますが、腸の炎症が強くなることはありません。
しかしながら腸に強い炎症がある時期ではバリウムより内視鏡による検査をされた方が良いでしょう。
必ずしも新しい薬が良いという訳ではありません。
今までの薬と新しい薬の特徴や長所・短所をよく理解して使っていくことが大切です。
また、患者さんによっては合わないこともありますので、病状をみて考えながら適切な薬を選ぶ必要があります。
主治医から薬の特徴についてよく説明をしてもらい、一緒に相談しながら決めていってください。